『カササギ殺人事件』アンソニー・ホロヴィッツの感想・レビュー

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「カササギ殺人事件」アンソニー・ホロヴィッツのレビュー・感想
『カササギ殺人事件』アンソニー・ホロヴィッツ(著)山田蘭(訳)、東京創元社(創元推理文庫)、装画:Will Staehle、2018年より引用

今回は『カササギ殺人事件』をご紹介します。

2018年の本屋大賞翻訳部門1位に選ばれ、ミステリファンの中でも話題となった1冊です。

「このミステリーがすごい」などの賞を受賞し、日本国内でも人気を博しました。

古典✖️現実の2つの世界の謎がクロスしていきます。

何重にもかけられた伏線が読み応えのある一冊です。

目次

書籍情報

書籍名カササギ殺人事件
著者アンソニー・ホロヴィッツ
出版社創元推理文庫
ページ数上:345ページ 下:382ページ
発売日2018/9/28 

『カササギ殺人事件』のあらすじ

1955年7月、サマセット州にあるパイ屋敷の家政婦の葬儀が、しめやかに執りおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけたのか、あるいは……。その死は、小さな村の人間関係に少しずつひびを入れていく。余命わずかな名探偵アティカス・ピュントの推理は──。アガサ・クリスティへの愛に満ちた完璧なるオマージュ・ミステリ!

カササギ殺人事件〈上〉|東京創元社 公式サイト

ロンドンの自宅にて、編集者の「わたし」は原稿を読み始めます。

それは名探偵アティカス・ピュントのシリーズ最新作『カササギ殺人事件』。

最後まで原稿を読み終えると、結末部分が失われていることに気づきます。

一方で、作者が自殺したという知らせが届き……。

りお

現実では作者の死の真相と消えた原稿、小説部分の犯人は誰なのか、2つの世界がクロスしていきます

『カササギ殺人事件』の感想・レビュー

POINT1:現実と小説の2つの世界と謎

上巻は、作中作である「カササギ事件」の原稿となっています。

古典的な殺人事件をフーダニット形式で探偵が謎解きしていきます。

一方下巻では、現実世界に戻り、ミステリー小説の編集者が追っていくストーリーです。

作中作の原稿を手掛かりにして、作者の死の真相と失われた原稿の謎に迫ります。

ポン

現実世界と小説世界の2つの世界を行ったり来たりする構成だよ

POINT2:アガサ・クリスティ作品のオマージュ

作中作の名探偵アティカス・ピュントシリーズはクリスティー作品をオマージュして作り上げられています。

探偵のアティカス・ピュントはまるでポワロのようで、「カササギ殺人事件」もクリスティー作品のような世界観です。

ポン

「イギリスの片田舎の小村で、家政婦と館の主人が殺された。犯人は?」という典型的なミステリー作品

その他にもピュントのシリーズではクリスティー作品からキャラクターや建物・通りの名前が取られているようです。

りお

古典のミステリーファンはネタ探しをするのも楽しそう

POINT3:怪しい容疑者が多すぎる

本作は小説パート、現実パートもどちらも怪しい人物が多すぎます。

「カササギ殺人事件」の作者は身近な人々をモデルにして、小説の作品内に取り込んでいました。

現実パートには、小説のキャラクターのモデルになった人々が登場していきます。

ポン

小説内のキャラクターが誰に当たるのか、読み解くとさらに面白い

下巻で探偵役の編集者が調査を進めるごとに、作者の隠されていた素顔が明らかになっていきます。

りお

小説も現実も、被害者と揉めていた人物が多すぎて、みんな怪しい……

『カササギ殺人事件』は Audibleがおすすめ!

私はAudibleを利用して、本作を聴きました。

現実パートを山口由里子さん、小説パートを佐々木望さんが担当しております。有名声優さんの力の入った芝居で、世界観に没頭してしまいました。

ポン

長い小説が苦手な人でも、ドラマみたいで頭に入りやすいよ

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本作は上下巻合わせて700ページにも渡ります。

長い時間をかけると、上巻の小説パートの内容を忘れてしまいがちです。

りお

上巻の世界観を忘れないように、一気読みがオススメです

『カササギ殺人事件』の感想・まとめ

こちらの方におすすめ
  • 古典ミステリーが好きな方
  • 現実×小説のクロスオーバーが見たい方
  • 話題のミステリー作品を押さえておきたい方

今回は『カササギ殺人事件』をご紹介しました。

ミステリーファンのなかでも、古典作品へのリスペクトが見られ、オマージュされているので、評価の高い1作です。

シリーズの続編も出版されており、ぜひ続きを読んでみたいです。

2つの世界の謎が交差するので、深い考察をしたい方は上下巻一気読みをおすすめします。

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