【2024年本屋大賞入賞】大人のためのファンタジー小説『レーエンデ国物語』多崎礼（著）の感想・レビューを踏まえて見どころをご紹介！

『レーエンデ国物語』は、数々のファンタジー小説を手がけてきた多崎礼氏のファンタジー小説シリーズ。

2024年本屋大賞5位入賞作品です。

オタクのうえに、ファンタジー好きな私的には、だんトツで大賞をあげたい作品でした。

『ナルニア国物語』や『ロード・オブ・ザ・リング」が好きだった大人にオススメの作品です。

初版はキャラクターのイラストや地図がついていない？ので、重版分を購入することをおすすめします。

『レーエンデ国物語』のあらすじ

異なる世界、聖イジョルニ帝国フェデル城。
家に縛られてきた貴族の娘・ユリアは、英雄の父と旅に出る。
呪われた地・レーエンデで出会ったのは、琥珀の瞳を持つ寡黙な射手・トリスタンだった。

空を舞う泡虫、乳白色に天へ伸びる古代樹、湖に建つ孤島城。
その数々に魅了されたユリアは、
はじめての友達、はじめての仕事、はじめての恋を経て、
やがてレーエンデ全土の争乱に巻き込まれていく。

レーエンデ国物語　講談社BOOK倶楽部より引用

「レーエンデ国物語」シリーズの第1作目の本作。

主人公は貴族のさだめと自由な生き方の間で揺れる少女・ユリア。

そしてユリアがレーエンデで出会う、弓使いであり、ウル族の青年・トリスタン。

元騎士団長で英雄として名を馳せる、父のヘクトル。

この3人の中心人物を軸に物語が展開していきます。

革命の話をしよう。

『レーエンデ国物語』序章、p.10。

『レーエンデ国物語』の感想・レビュー

POINT1：謎に包まれたレーエンデの暮らし

聖イジョル二帝国にある「レーエンデ」は、険しい山々に囲まれた森に位置する地域で、「呪われた土地」として知られています。

この地では、薬も対処法もない恐ろしい風土病、銀呪病（ぎんしゅびょう）が蔓延しています。この病は、全身に銀色の鱗が現れ、最終的には死に至る恐れがあります。

そのため、本土の人々はレーエンデには近づきたがりません。レーエンデの文化や生活はあまり知られておらず、謎に包まれた地域となっています。

自然豊かな広大な大地が美しく描写されているレーエンデ地方は、いくつかの部族がそれぞれ村でコミニティーを築いて、生活しています。

虹色の泡虫、銀呪病に罹った銀色の動物たち、満月の夜に現れる人を食らう魚などげオリジナルの野生動物は幻想的！

冷たく、恐ろしいのに、そのミステリアスな美しさに魅せられます。夜の月のような冷たい美しさをもつレーエンデの土地を旅してみませんか？

POINT2：ユリアの恋の行方

ユリアは貴族としての役割を果たそうと努力しつつ、自分らしさを貫く自由な生き方に憧れを抱いています。

父との旅は、政略結婚を受け入れるための猶予期間でもあります。そんな中、ウル族の青年トリスタンと出会い、次第に彼に心を寄せていくことになり…？

しかし、レーエンデの未来を巡る戦争に巻き込まれる中で、二人の恋の行方はどうなるのでしょうか。ユリアの選択が彼女自身やレーエンデの運命に与える影響は計り知れません。物語は緊迫した展開を迎えます。

POINT3：レーエンドの戦争

聖イジョル二帝国を治めた始祖ライヒ・イジョル二は、重要な予言を残しました。その予言は、イジョルニ帝国の国教であるクラリエ教によって聖典として扱われています。クラリエ教は帝国内で大きな権力を持ち、国の運営に深く関与しています。

この聖典の記述に基づき、ユリアやトリスタンの運命が交錯し、次第にレーエンデは戦禍に巻き込まれていきます。

レーエンデに住む少数民族や、ユリアの実家があるシュライヴァ州、さらには大国・聖イジョルニ帝国の未来はどのようになるのでしょうか

有名作家も称賛の声を上げる推薦文

『アルスラーン戦記』の田中芳樹氏、『最果てのパラディン』の柳野かなた氏、『ミミズクと夜の王』の紅玉いずき氏が称賛の声をあげています。

『夜市』で知られる恒川光太郎氏の推薦文に共感せずにはいられません。

読後、放心し、空を見上げ、トリスタン、と呟く。

恒川光太郎

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書籍情報

書籍名	レーエンデ国物語
著者	多崎礼
出版社	講談社
ページ数	496ページ
発売日	2023/6/14

レーエンデ国物語公式サイトはこちら

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『レーエンデ国物語』の感想・まとめ

今回はレーエンデ国シリーズの第１作目『レーエンデ国物語』をご紹介しました。

ディズニー・プリンセス作品や少女コミックが好きな方にもおすすめです。

アクションあり、笑いあり、切ない恋愛ストーリーあり、男同士の友情あり、そして涙ありの濃厚なファンタジー小説な1作目、ぜひ一緒にレーエンデの革命のはじまりを覗いてみましょう。

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