『ブラザーズ・ブラジャー』の基本情報
タイトル | ブラザーズ・ブラジャー |
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著者 | 佐原ひかり |
出版社 | 河出書房新社 |
発行日 | 2021.06.28 |
ジャンル | 小説 |
ページ | 単行本 204ページ |
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『ブラザーズ・ブラジャー』のあらすじ
第2回氷室冴子青春文学賞大賞
新時代の才能が描く、傑作青春小説!父の再婚で新しい母・瞳子さんと弟・晴彦と暮らすことになった、高校一年生のちぐさ。
ある日、晴彦がブラジャーを着けているところに遭遇する。
「ファッション! ふつうにおしゃれでやってるんだよ!」
「うそ! いったいブラのどこがおしゃれだっていうのよ」
「どこって……。デザインとか、形とか、おしゃれじゃん……。刺繍だって、すげえし……」
戸惑いながらも晴彦を「理解」しようとするちぐさだったが、ある言葉で傷つけてしまい――。弟とか、男の子とか、関係ない。ただ目の前の「あなた」に向き合いたい!
ちぐさは意を決して――!?第2回氷室冴子青春文学賞大賞「きみのゆくえに愛を手を」を加筆・改題した表題作と、
「好き」という気持ちを貫きたい晴彦の葛藤を描く書き下ろし続編「ブラザーズ・ブルー」を収録。
繊細に、そしてまっすぐに、家族や性別を越えた新しい関係性を描く、傑作青春小説!引用:河出書房新社公式サイト
義理の弟・晴彦が、ブラジャーをつけているところを目撃した、女子高生のちぐさ。
「ファッション」としてブラジャーが好きだという、晴彦。
自分の好きを追求する晴彦に、理解を示そうとするちぐさだったが、とある言葉で傷つけてしまいます。
多様性を受け入れる難しさ、好きを追求する苦しさを描きだす、青春小説です。
『ブラザーズ・ブラジャー』ジャンル、カテゴリー
- 青春
- ヒューマンドラマ
- 恋愛

目次
ブラザーズ・ブラジャー
ブラザーズ・ブルー
今日の読書のお供

朝一番の読書には、紅茶がお供。

手にとった理由
佐原ひかりさんの『スター・ゲイザー』に登場するアイドルたちが魅力的だったので、デビュー作を読んでみたいと思い購入しました。
『ブラザーズ・ブラジャー』の感想(ネタバレあり)

義理の弟はブラジャーが好きな男の子
義理の弟になった晴彦は、ファッションとして「ブラジャー」を愛している中学生。
本作では、カップのデザイン、レースにフリルなど、ブラジャーの繊細な魅力が描かれています。

ブラジャーの美しさを改めて意識しました
下着を大切にすることは、他人に見せるための美しさではなく、自分の本当の気持ちや個性を磨く行為であり、それが晴彦の生き方の一部となっていることに共感しました。
多様性社会では、なんでも受け入れるべき!?
現代の多様性社会では、他人の価値観や個性を受け入れることが求められていますが、すべてを無理に受け入れるべきかという問いが浮かびます。
晴彦が下着に対して抱く愛情を、ちぐさは理解しようとしますが、実際には「理解」を装うだけで、心から受け入れているわけではありません。
でも、そういうのに理解あるように振る舞うのが良い人の必須条件なんだよ。タヨウセイってやつを大事にできないひとは良い人失格なの。だから、私はあんたを受け入れるふりをしたんだ」
引用:本文よりp.106
本作では、表面的な「傷つけない」ようにする行為が、実は誰かを傷つけていることが描かれています。
無理に理解しようとすることが時にはズルさを感じさせ、相手の本当の気持ちに寄り添うことの大切さを改めて考えさせられました。
認められなくても、理解できなくても、その人の「好き」や価値観を知り、寄り添うという2人のあり方が、暖かくて良かったです。
好きなことは好きっていいたい
自分の「好き」を他人に言えないことってありますよね。特に、周りの人と違う「好き」を持っていると、それを言うことが怖くなります。
「好き」という気持ちは自分の本質に近い部分であり、それを否定されることはとても辛いことです。それでも晴彦は、自分の「好き」を大切にし、追求し続けたいという気持ちを持ち続けています。
彼の姿勢を見ていると、「好き」を突き詰めることの苦しさや、それに立ち向かう勇気に共感せずにはいられません。似合わないかもしれないし、周りと違うかもしれない。
それでも、自分にとって大切な「好き」を受け入れ、愛していくという姿勢に感動しました。



自分の「好き」って気持ちを大切にしたいと改めて思いました。
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まとめ:『ブラザーズ・ブラジャー』の感想・レビュー
『ブラザーズ・ブラジャー』は、自己表現と他者の価値観を受け入れる大切さについて深く考えさせられる一冊でした。
物語は、多様性社会における理解の難しさや、他人の異なる価値観をどう受け入れるかというテーマを探求しています。
多様性を尊重する社会でのプレッシャーや、その中での自己表現の難しさをテーマにした小説です。
佐原ひかりさんの他作品もぜひ手に取ってみてください。


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