『二人目の私が夜歩く』辻堂ゆめの感想・レビュー

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『二人目の私が夜歩く』辻堂ゆめの感想・レビュー

今回は『二人目の私が夜歩く』をご紹介します。

著者は2015年に『いなくなった私へ』で『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞しています。

ミステリー小説を数多く執筆しており、本作も人間の本質をテーマにしたミステリー作品です。

目次

『二人目の私が夜歩く』のあらすじ

昼と夜で、一つの身体を共有する茜と咲子。しかし「昼」が終わりを告げたとき、予想だにしなかった「夜」の真相が明かされる。この物語には、二人の「私」と、二つの「真実」がある――。

『二人目の私が夜歩く』中央公論新社公式サイトより引用

昼の部と夜の部の2部構成になっています。

自分の見えている世界は一部分だけであり、自分の知らないところで本来の顔が現れているのではないかと怖くなりました。

夜の世界に対する興味もありつつ、真の姿を覗きたいような、覗きたくないような不思議な心意気になります。

『二人目の私が夜歩く』の感想・レビュー

POINT1:茜と咲子の交流

おはなしボランティアに参加した高校生の茜は、交通事故で全身麻痺となった女性・咲子と出逢います。

茜も幼い頃に交通事故で両親を亡くした経験を持っており、二人はすぐに打ち解けていきます。

ポン

茜は優しく、聞き上手な咲子を友人のように、姉のように慕っていきます

時を同じくして、眠っている間に、意識のないまま茜が外出していることが発覚します。

謎を探っていくと、どうやら夜に咲子が茜の体に入り込んでいると知り……。

りお

茜と咲子が二人で一つの体を共有することになります

POINT2:事故前の咲子

事故のショックから、咲子はそれ以前の記憶が曖昧になっています。

咲子には事故後に気がかりなことがありました。

それはかつての親友と恋人が一度もお見舞いに来なかったことです。

りお

二人は事故後、咲子との面会を嫌がり、事故から一度も咲子と顔を合わせていません。

どうやら事故当日は二人と会う約束をしていたらしいのですが、その日何があったのか咲子は覚えていません。

二人は昼の時間=茜と夜の時間=咲子で茜の体を使って、事件の真相を探ろうとします。

POINT3:夜の顔と真実

夜に茜が寝付くと、咲子の意識が茜の体に入り込み、自由に夜の散歩を楽しみます。

普段咲子は首から下が動かず、介助がなければ水を飲むこともままなりません。

りお

茜の祖父母に気づかれないように気を遣りながら、自由に体を動かし、外出を楽しみます

一方昼も夜も活動を続ける茜の体は不調を訴え始めました。

そんな中、二人で茜の体を共有し、咲子の事故当日のあらましを探っていきます。

夜の調査では昼には見ることのできなかった、人の本質があらわれ始めて……。

ポン

昼の顔、夜の顔、人間の本質とは…?

『二人目の私が夜歩く』の感想・まとめ

こちらの方におすすめ
  • どんでん返しが好きな方
  • 夜の時間を楽しみたい方
  • 謎解きしたい方
  • 「わたし」について考えたい方

今回は『二人目の私が夜歩く』をご紹介しました。

私は朝の誰にも邪魔されない静けさが好きですが、夜の暗闇に身を浸す心地よさも知っています。

本作では「昼」と「夜」をテーマにして、人の本質を探っていきます。

夜の時間が好きな方、眠れずお困りの夜はぜひ、本作をチェックしてみてくださいね。

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書籍情報

書籍名二人目の私が夜歩く
著者辻堂ゆめ
出版社中央公論新社
ページ数272ページ
発売日2024/4/22
タブレット端末で読書する女性

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